ヤマガタンver9 > 永遠のマドンナ−番外編

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▼永遠のマドンナ−番外編

運命的で悲劇的な別れによって
“美の女神”として私の中で神格化されたK子さん
“巨人の星”じゃないけれど私の心のギャラクシーで
美しく輝く星として いつまでも燦然と輝きつづけている・・


ではあるのだが・・


実は むちゃくちゃ“人間的な”K子さんにも遭遇している

最後の宴が終わり やっと内内定をもらった頃だった
その頃 私の最大の目標は単位取得⇒卒業
そのことで頭がいっぱいだったバイトの昼休み
バイト先の近くを何気に歩いていたら

『おな〜べちゃん!』 と 聞き覚えのある声

えっ でも まさか ・・・と振返ったら
なんとなんと マドンナ K子さんではないか
いやー びっくらこいたこいた
白昼 こんな場所でこんなシチュエーションで遭遇するなんて

ちょっと地味目ないでたちで 大きなマスクを着用している
風邪でもひいたんだろうか “式”はまだ先だから大丈夫?!
などと 勝手に思いを巡らせていると

『お茶飲もう!』 と言われた

断る理由など まったくない 即OKして近くの喫茶店へ

私 『風邪?』 って聞いたら

K子さん 『歯の治療なのよ』 

     『結婚前に悪いところは全部治しておきたいから』

     『マスクを取ったら百年の恋もさめるわよ』

と言って いたずらっぽく笑った
どうも歯の治療で前歯が一時的に欠損してるようであった

K子さん たのんだエスプレッソを飲むときマスクを取るしかないが

  『おなべ! むこう向いてて』 微笑みながら かわいく命令された

私だって マドンナの“尋常でない”姿は見たくない

お互いの近況を話したのではあるが 彼女がカップを持つたび後ろを向いた
傍から見られていたら かなり不思議な光景であったろう
彼女は間近に迫る“華燭の典”に向けて“メンテナンス”中だった
私の就活のことも気に留めてくれていて 内内定を喜んでくれた
職場の凛とした姿も素敵だが 日常の“素”の彼女もまた素敵だった

『こんなとこ見せられるの家族と“おなべ”ぐらいよ』 と言われて

この時点ではすっかり心の整理がついていたので 素直に嬉しかった


でも これがほんとの彼女との別離となったのであった
2009/11/13 09:31 (C) FPのひとりごと
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