ヤマガタンver9 > 水鏡のごとく。。その1

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▼水鏡のごとく。。その1

水鏡のごとく。。その1/
桜は、また、今年も花を咲かせるのねぇー
一年経つのは、あっという間ねぇー。。。

佐知子は心の中で呟いた。
この家は何も変わらない。変わったのは、実家に行っても佐知子の父親が
そこには、居ないだけ。。

いつも、ここに、座り
たまに、家に行くと
たあいも無い、
会話に耳を傾けてくれていた。

佐知子の父は旅行先の
思い出の写真を引き伸ばし茶の間にグルリと
飾っていた。

写真に写っている父の顔はどれも 嬉しそうに
微笑んでいた。
その表情に 他界して
一年経った、今でも、
涙が止まらない、佐知子が今日もそこに居た。

父さん、早いもので、
一年が経とうとしているね。父さんが この世からあの世に往くまでに
たくさんの不思議な事があったよね?!
遺された私達、兄弟に何を伝えたかったのぉー。。

写真にむかって
佐知子は、父に問いただしていた。


そして、
説明のつかない 度々
起こる、父親の 亡くなってからも 何かを報せる
アノ不思議な出来事を
思い出していた。。。

〜 続く〜
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