ヤマガタンver9 > §17 動揺型の親について

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▼§17 動揺型の親について

スーパーで5歳くらいの男の子がお菓子を手にして「買って!」と叫んでいました。
そのそばで何もないかのような顔をして買い物をしていたお母さんが突然その子を抱き上げ、顔をピシャと叩いたのです。
きっとそのお母さんは、一生懸命に平静を装っていたのだけれど限界が来たのだと思います。
その男の子は今まで以上に大きな声で泣きながらお母さんについて歩き出しました。
それとは逆に、泣き騒ぐ子どもに根負けして、買ってしまうお母さんもいます。
その時々で揺れ動くのが私たち親ではないでしょうか。

 親業の講座の中で勝者型・敗者型の親に育てられると、どんな子どもになるかを説明すると、
ある受講者さんが、
「長女は勝者型、次女は敗者型で育てたことになります。実は、今言われたとおりの性格に育っています」
と話してくれました。
同じ親の子どもでも生まれてからの親の関わりが違うと、全く性格が違ってしまうことを実感したようでした。
親業の言葉にあるように親が子どもを育てることは、この世の中で一番大きな仕事なのかも知れません。
親の感情の赴くままに、毎日の生活の中で、今日は勝ち、明日は負けるという子育てではよいわけがないのです。
先ほどの親御さんみたいに二人の子どもを全く別々の関わりで育てるということは珍しくほどんどの親は動揺型なのかもしれません。
 『皆が持っている。』 という子どもの言葉は親にとって非常に弱い言葉で、ついつい買いたくないものでも買ってしまうことはないでしょうか?
 子ども可愛さに、子どもから言われて負けたと思いながら買ってしまったという経験は、どなたにもあると思います。
毎日の生活の中で子どもと接していると、この関わりは、
甘やかしなのだろうか、
厳しすぎやしないだろうかと
迷いながら子育てをしている方が多いのではないかと思います。
 もし親が勝者型を通す場合、子どもが強く欲する『賞』と、
子どもを困らせることのできる『罰』を持っていなければなりません。
そして、親に子どもが依存と恐れを感じている間は、勝者を通すことが出来ます。
 ですが、子どもを、自主的で、毎日の生活の中で意欲的に生き、率直にするためには、
力で押さえてしまうことも、
甘やかしてしまうことも効果があるとは言えません。

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