▼新年のご挨拶2021/01/01 00:55 (C) 医療法人社団聰明会 みゆき整形外科クリニック
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昨年はコロナに明けコロナに暮れた一年でした。今も毎日たくさんの人々がコロナに感染しています。マスコミでは毎日コロナ、コロナと大騒ぎしています。いろんな出来事を大げさに取り上げて、視聴率を稼ごうとするマスコミの卑しい根性がいつまでたっても変わりません。それともマスコミは人々を恐怖に陥れて、感染を抑制できるとでも思っているのでしょうか。昨年一年間でそれは間違いだということは証明されています。一年たっても感染が収まらないのが何よりの証拠です。
むしろ、恐怖をあおることによって、ひどい風評被害が起こっています。医療関係者家族への偏見と排除は、全国で見られます。山形県でもコロナ感染者は氏名が公表されなくてもすぐに人物が特定され、その人が務めている会社の売り上げが全くなくなったり、感染者の子供が学校で排除されたりしています。感染者を悪者にしているのです。おろかな行為です。日本でも頭の悪い人間のなんと多いことかと改めて失望しています。
コロナを正しく知り、正しく怖がり、正しく対処すれば、感染は防げます。「敵を知り己を知らば百戦危うからず」です。コロナは、マスクをし、三密を避ければ防げます。それをしていても罹患したとなれば、それはもらい事故にあったようなもので仕方がありません。
昨年一年間でコロナ感染者は20万人を超えました。死者数は、3000人を超えています。ちょっと待てよ?インフルエンザは毎年1000万人以上が罹患していました。インフルエンザ後の肺炎で死亡する人は年間3000人くらいで推移していました。今年はほとんどの人がマスクをして感染予防をしていることを割り引いても感染力はインフルエンザより低いのではないか。インフルエンザよりは死亡率は高そうだが、それでも100人罹患して、1.5人しか亡くなっていない。死亡率は糖尿病よりずっと少ないし、毎年流行する感染性胃腸炎よりも低い。このことからすると、マスコミで連日大騒ぎをしているほど、恐ろしい病気ではないのではないかという推論ができます。
しかし、だから安心しろと言っているわけでは毛頭ありません。正しく恐れ、正しく対処し、風評による二次被害をなくしましょうと言いたいのです。
また、最近では医療崩壊の危機が叫ばれています。本当でしょうか。日本の医療制度はパンデミックが起こった時にはもろいのは事実です。それは、今まで患者さんの要求に懸命に応えようとしてきた医療界にも問題があるのです。医療機関は「患者さんのために」という言葉のもとに、医療の利便性を高め、いつでもどこでも最良の医療が受けられるよう努力してきました。そのために、医療者はいつも最大限に働き、余力がなくなってしまっているのです。余力がないところに新しい感染症の流行ということで、過剰ともいうべき体制でコロナに対処しなければならなかったために、医療崩壊の危機を感じてしまっているのです。
熱が出れば、すぐに病院に行ったり、連れて行ったりする。どこか痛ければその日のうちに医療機関を受診する。子供の医療費を無料にしている市町村が多いので、受診抑制はまったくかからない。毎日夜間診療所と化している病院に余力はありません。そんなことをしているから、すぐに医療危機が叫ばれるようになるのです。
昭和の末に「医療は商売である」と厚生労働省が認めてしまって以来、「いつでもどこでも最良の医療が受けられる、そうでなければならない」といった、行き過ぎた考え方をしてきた国民、政府、医療機関の間違ったありかたがここにきて露見していると思います。国民が「コンビニ受診」を控えるようにしただけでも医療崩壊の危機はなくなると思います。
風評被害にあわないよう今年も医療法人社団聰明会は最大限の警戒をしてコロナに対処していく所存です。皆様方のご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。